2000/03/27 ワガママ 【by sala】
毎日毎日ラミたんと一緒です。…あちらの世界で。
毎日毎日羊さんを追いかけては毛を剥いで。
コツコツコツコツ地道に糸を紡いでは洋服にして売ってお金を貯めました。
ある時は木こりになりに斧を振るって。
丸太を調達しクロスボウを作って売ってお金を貯めました。
そりゃ爪に火を灯して暮らす日々ですよ。蛍の光ですよ。
目の下にクマをこさえて吉原に通う日々ですよ。(とてもUOのせいだとは言えないけれど)
そんなわたしがずっとずっと憧れていたもの。
それは馬。馬。馬。
ラミがいつも馬に乗って颯爽と現れてはわたしを誘導してくれるのですが、こちらは徒歩なので
「トロイんだよ!」
と罵られるそりゃ辛い毎日でしたよ。
そんな毎日とも今日でオサラバ。バイバイきん。←私生活でよく口にして馬鹿にされます。
ラミに馬を買いに連れて行ってもらう。(またもラミに世話になりっぱなしである)
夢にまでみた白いお馬。白馬ですよ。白馬。
が!買ってみると、茶色いお馬。白馬じゃなかった。どうやらランダムに選択されるらしくわたしは茶色いお馬を引き当ててしまった。悲劇。やっと貯めたお金なのに…。
すると、隣にいた見知らぬ人が
「ワーイ。また白だー」
と嬉しそうにわたしの欲しかった白馬に乗っているじゃありませんか。
ちょっと待った。待ちたまえ、君。
「ワー。いいなぁ。白いお馬。交換して下さい!交換して下さい!交換して下さい」
こうなったら、ひたすらお願いだ。頼んだ相手は本当に良い人だったらしく、快く交換してくれることに。ありがとう、ありがとう…。
UOにいるわたしはいつも念仏のようにありがとうを呟いている。
わたしのワガママ加減に呆れたのか、ラミは他人のフリを決め込もうとしてた。多分。
そんなすったもんだがありましたが、わたしは無事に憧れの白いお馬に乗る事に成功!
野望、叶ったり。フッフッフ。
2000/03/28
「──俺もドレスでも着るか」
そんなことを思ったのはつい数日前。
試しに、ピンクのかわいいドレス姿で、激ヨワな剣を「えい。えい」とかわいらしく振り回してみた。
知らない人がぴかぴかの剣をくれた。
ルックスが大事なのは、どこの世界でも一緒だな!
2000/03/29
眠るタイミングを逃してしまい、気づけば昼。このまま完徹を決意し、出勤前の1時間、軽くUOすることにした。この時間はプレイヤーがほとんどいないので、モンスター狩り放題。うきうき。
しばらくダンジョンでハーピー狩りをしていたが、得られるアイテムは限られているのでつまらない。コーブの北で骨狩りでもしようと思いたち、コーブへ飛ぶ。ホネホネくんは骨防具(わりとつおい)を持ってるので大スキ。
コーブに着くと、夜だった。ふとまわりを見渡すと、ゲイザー(まほうをビシバシかましてくるイヤなやつ)とヘッドレス(よわよわ)が大量発生中だった。どうやらこの町、今現在、プレイヤーは私しかいないらしい。街中のモンスター、全員私にロックオン。
やばいス。ざっと数えただけで、ゲイザー7匹、ヘッドレス9匹がこちらに向かってきマス。単体ではチョロい敵でも、この数に囲まれたら死にまス。はやいとこ逃げマス。
後ろからびしばし魔法をかまされながら、なんとか町の外へ。が。そこでもゲイザー・ヘッドレスがわんさか。さまよっていたモンスター、全員私をターゲッティング。
やばいス。ざっと見渡しただけでも、ゲイザー6匹、ヘッドレス8匹が襲ってきマス。あわわあわわ。リコールで脱出しようとする間に、ゲイザーくん達がわらわらと集まってくる。6匹のゲイザーに囲まれる私は、まるで休み時間、園児達にひっぱりだこになる保母さんのよう。ははは。こうして見るとかわいいなゲイザーも。
──人のいないコーブってちょう怖え。
やっとこリコールに成功し、飛んだ先はべスパーの町。――町では、トロルの襲撃真っ最中。今の私が一度に相手をできるトロルは、3匹が限界。わーい。6匹のトロルがいっせいにコチラをにらんだよー。
もはや半笑いで応戦するわたし。うわあ、トロルで私の姿が見えなくなってるー。あと一撃で死んじゃうとこまで追いつめられて、赤ポーションがぶ飲みして離脱。必死に宿屋に逃げ込んで、即ログアウト。
──人のいないべスパーってちょう怖え。
2000/03/30
裁縫のスキルは、仕立て屋さんにお金を払うと教えてくれるよ──私がそんな知識を植え付けたばかりに、salaはときどき、トンチキなことを言い出します。
rami「魔法を使うためには、魔法のスキルを上げないとね」
sala「魔法のスキルって誰に習えばいいの?」
rami「魔法屋で教えてくれるけど……別に習わなくても、50くらいまでは普通に魔法使ってりゃ上げられるよ」
sala「ふうん」
rami「手っ取り早くステータスを上げるには、キャンピングを上げるといいよ」
sala「キャンピングって、どこで習うの?」
rami「INTを上げるには、クッキングのスキルを使うといいよ」
sala「クッキングって、どこで習うの?」
rami「魔法抵抗が低いと、魔法使うモンス相手はツライよ」
sala「魔法抵抗って、どこで習うの?」
なんでも金で解決しようとするな。
ここでも彼女はリアルライフでの生き様をさらしている。金払いのいい奴め。