DIARY

天使のおうたを聴いてきた

逝ってきました。
清春 TOUR’05 「天使の詩」 in 品川ステラボール(2005/04/29)

これまで、興味はありつつも、ライブに通うほど真面目なファンではなかったわたくし。
たまに「やっぱ生きてるうちにいっぺんぐらい拝んどかないと!今度のツアーは絶対行く!」と、その気になっても、そのたびに休止したり延期したり停止したりなんだりで、もう「縁がない」という言葉がジャストフィットな状況だったのですが。

今回、突然舞い込んだ「清春の東京公演の招待枠あるけど、行く?」という嬉しい連絡に0.2秒でくらいつき、初清春とあいなりました。
(犬さん、その節は本当にありがとうございました)(ていうか、いまだにこんなサイトをご覧になっていらしたことにびっくりです)

ライブはオールスタンディングですが、私みたいな似非ファンが前の方を陣取ったら本当のファンの方に失礼だし、ライブの後に予定があるからラフな格好はできないし、後ろの方でひっそり静かに拝見させていただきましょう。

……と、開演時間ギリギリを狙って品川駅に降り立ったのですが。

リハーサルが押して開場も1時間押し。

なんだそのロックスターぶり。

てか勘弁してくださいよ!この後、予定入ってるんスよ!「2、30分は押すかなー」と思って時間に余裕持たせてたのに、これじゃギリギリっスよ!
──毎回毎回きっちり定刻開演してる光博様の方が珍しいってことぐらいわかっていたつもりでしたが、まだまだ認識が甘かったようです。

なんとか入場した後は、最後列のまったりスペースを確保して、開演までのヒマつぶしにファン観察。
新鮮だったのが、ファンの男女比です。ほぼ5:5くらいか、ヘタしたら男の方が多いんじゃねえの?ってぐらい男が目立ちました。やはりファンだけあって、どっかしら「清春入ってる」男子が多いんですが、カコイイ子も結構いて感動しました(いやホラ、いつも行くライブが女子校状態だからさ……)。ごく普通の、大人しそうな高校生2人組とかも微笑ましくてよかったです。黒ぶちメガネに坊ちゃん刈りなんだけど、ちゃんとグッズのリストバンドしてたりしてな。かーわーいーいー。

行く前は「Tシャツ4割、キャバ嬢3割、バンギャ2.5割、キワモノ(ゴスロリとかコスプレとか)0.5割」くらいの客層を想像してましたが、実際は「Tシャツ7割、バンギャ2.5割、キャバ嬢0.5割、キワモノ5人くらい」でした。「全身NAOTO」とか「完全に清春モドキなんだけど、知らない人が見たらまあまあカッコいいお兄ちゃん」なんかを、キワモノに入れるべきかどうか迷うところですが。

それにしても、キャバ嬢っぽい派手なおねえちゃん率が低かったのが意外でした。
昔会った清春関係者(遠まわしな表現)が、そりゃあもうゴージャスなべっぴんさんで「清春ファンてレベルたっかいわー」と感心してたんですが、よく考えたら彼女はある意味「選ばれし勇者」なわけで、みんながみんなそのレベルなわけがないんですね。イッツ・はやとちり。

まあ「普通」といっても、あの清春様のファンの方たちですから、みなさん「普通にオシャレさん」ですし、それなりに攻撃力も高そうです。目の前を通りがかった、すでに人の形は成してないものの、かろうじて女子とわかる肉塊に対して

「うっわー、何あのデブ。キモッ!」

と指差して笑うぐらいは朝飯前のご様子。さすがです。容赦ないです。
「ファンはアーティストの鑑」とか「ペットは飼い主に似る」とか言いますが、やっぱりこのへんの攻撃性もアーティスト譲りなんでしょうか。妙に感心してしまいました。

ここからようやくライブレポ。
←さりげなくSADSのアルバムだが気にするな。大好きなんだこのジャケ。

入場してから待たされること50分。
最後列で見ることを前提に履いてきた、12cmヒールのあんよが痛みだした頃、ようやくライブスタートです。

総評:すげえ。

初めてツアータイトルを聞いた時は「また派手な誤植だな」と思いましたが、ほんとうに天使でした。いやむしろ神がいました。他のアーティストのライブだと、2時間に1回降臨するかしないかの「神」が、もう2曲にいっぺんくらいの割合でガンガン降りてました。

何の仕掛けも装飾もない殺風景なステージなのに、「清春」という存在そのものがセットの役割を果たしています。仕込みも撤収もいらない、歩く舞台装置・歌う特殊効果です。便利な人ですね。それほど派手な動きや煽りをしてるわけでもないのに、存在感と歌唱力だけで空気を塗り替えられるのはすごいと思いました。

一番意外で驚いたのは、歌っているその姿が「きれい」だったこと。
アバラが浮き出るほどギスギスした痩身がキリストを連想させ、なんだか宗教画を見ているような気分になりました。神々しいにもほどがあります。
「不健康」を全身で表現したような身体も、タトゥーだらけの皮膚も、顔も、表情も、全て「清潔感」とは対極の位置にあるのに、なんでこんなにきれいなんだろう。派手で毒々しいパブリック・イメージとは裏腹に、いっそ「清澄」と言っていいほどきれいな人でした。

それにしても、どこまで歌うまければ気が済むんでしょうかこの人は。「歌がうまい」なんて、そんなこたぁ重々承知だったけれども、その認識を超えて度肝を抜かれる瞬間が何度もありました。おうたで鳥肌立ったのひさしぶり。
個人的にだいすきな「BABYLON」からの曲が多かったのもうれしかった。「ストロベリー」や「SANDY」を生で聴けるとは思わなかったよ!わーい。アレンジもかっこよかったよ!わーい。

途中、何度か理性が揺らいで前につっこみたくなったけど、だめだめ。この後のこと考えなきゃ。ヒールで暴れて足でもくじいたら大変だし、お化粧落ちたら直すのめんどくさいし、服だってヒラヒラしてるから破けたりしたらたいへん。後ろで大人しく見てなきゃね。大人しく。大人……。

……終演後、品川駅の異様にゴージャスなトイレで、ドロドロになった顔をざばざば洗いながら、大人げのない自分を反省した。

▼ツアーグッズ

今回は荷物になるから買わなかったが、ツアーグッズが相変わらずセンスよくてカッコよくて可愛かった。いい仕事してます。
Tシャツなんか、フツーに着てても全然違和感なさそうだし。むしろ積極的に普段着にしたいくらいだ(そりゃファンが見たら一発で「あ。グッズ」とわかるだろうが)。

光博様のツアーグッズって愛とか勇気とか羞恥心とか色々と試されることが多いので、ちょっとうらやましいです。「ウケ狙い」として成立してるものはいいんだけど。

てか、またSADSの時みたいにプレイローションとかローターとかグッズで出してくれないかしら。今更ながらすごい欲しい(当時、知り合いがライブに行くと言うので、購入を頼んだところ「恥ずかしくて買えない」という至極まっとうな理由で断られてしまった)。ある業種の人間にとって、これ以上実用的なツアーグッズもないよな。

ローションあたり、S.O.A.P.で作ってくれないかしら。まとめて10本くらい買うのに。

▼追記

そんでまあ今だから言うけど、ライブ中にぼんやりその清春関係の女の子のことを思い出してたら、新曲のタイトルがその子の名前で盛大に吹いたよ。

えっやだちょっと清春さんてばそんなカワイイことしちゃうの?って軽くうろたえたけど、ただの偶然?偶然だよね?優しさくらいよくあるごく普通の名前だもんねレイラなんてね?

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